50歳以降の人は肉を食べなさい!と主張した本を担当しました。
おかげさまで反響をいただいており、
タイトルを見た読者の方から、いくつか質問が届きました。
本日はその質問の中から
年をとると「肉を食べたいと思えない」のはなぜ?
という質問について、お答えしたいと思います。
「50歳以降の人は肉をもっと食べましょう」
著者が講演会でそう話をすると、
肉好きの人はとても喜びます。
ところが、困った顔をする人も大勢いるそうです。
「年をとるにつれて、肉を食べたいと思わなくなった」というのです。
肉を食べたいと思うかどうかは生命力のバロメーターです。
若いころは大好きだった肉を、
加齢とともに敬遠したくなるのは、
そのぶん生命力が衰え始めています。
肉は消化吸収にエネルギーを要する食品だけに、
体力がないと「食べたい」と思えなくなるのです。
老化とは、
体からたんぱく質と脂質が抜け落ちていくことです。
「たんぱく質」が減れば、筋肉や骨の量が減り、
寝たきりの体を招きやすくなります。
「脂質」が減れば、身体各部の細胞膜が弱り、
病気が生じやすくなります。
老化現象の始まる50歳以降の人が、
「たんぱく質」と「脂質」の宝庫である肉を食べなくなると、
老化のスピードが加速し、
寝たきりや病気になりやすい体になってしまうのです。
そうはいっても、
肉に対して食欲のわかない人が、
無理に肉を食べても胃腸に
大きな負担をかけるだけです。
そうした人は
「おいしく食べられる」調理法を見つけるとよいでしょう。
それはなにか?
「脂っぽい」「胃もたれがする」という人は、
脂身をとり除き、軽く湯通ししてから調理すると、
さっぱりとした肉料理に仕上がります。
「硬くてよく噛めない」
「飲み込みにくい」と感じる人は、調理前に
肉を軽く叩いておくとよいでしょう。
お酒にしばらく漬け込んでおくのも、
肉質を軟らかくするコツです。
また、肉の繊維を断ち切るように、
一口大のそぎ切りにすると食べやすくなります。
「肉のパサパサした感じが嫌だ」というならば、
片栗粉を薄くまぶしてから調理してみてください。
一方、肉が大好きな人は、
週2回のステーキを心ゆくまで楽しみましょう。
私がステーキをすすめるのは、
「噛みごたえ」のあることが一番の理由です。
肉はカロリー値の高い食品ですが、
よく噛んで食べると、
それが運動になってエネルギーを消費します。
よく「カロリー計算に意味はない」と話をしています。
食品の持つカロリー値が、
そのまま身につくわけではないからです。
よく噛み、胃で消化活動を行い、腸で消化吸収し、
不要なものを大便として排泄する消化管の活動そのものが、
エネルギーを使います。
これを「食事誘導性熱産生」といいます。
よく噛んで食べれば、
食事誘導性熱産生は大きくなります。
著者が、ハンバーグよりもステーキをすすめるのは、
同じ肉料理であっても、
よく噛まなければ食べられないステーキのほうが、
食事誘導性熱産生が大きいからです。
なお、ステーキの部位は、
そのとき食べたいものを選ぶとよいでしょう。
サーロインやロースなどは脂肪分が多いと
避けている人もいるかもしれません。
とくに肥満や生活習慣病の人は、
医療機関で栄養指導を受けると、
脂身の少ない赤身肉(ヒレ肉やもも肉)をすすめられますが、
脂肪の量にこだわらず、
そのとき食べたい肉を食べるのが一番です。
ぜひ、もっと詳しい内容を知りたい方は
本書を手にとって見てください!
『50歳からは肉を食べ始めなさい』(藤田紘一郎・著)
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